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筋膜について|役割と筋膜治療の有用性

筋膜について|役割と筋膜治療の有用性

 筋膜に関する投稿です。 T-performanceは、静岡県を拠点としてリハビリ・コンディショニング・ストレッチ事業を展開しています。 復職・趣味の再開を目指した保険外リハビリ、身体のメンテナンスやスポーツパフォーマンスの向上を目指したコンディショニングなど お客様一人ひとりに合わせたプログラムをご提供致します。 ここでは筋膜の役割や筋膜治療の有用性についてご紹介させていただきます。

1.筋膜って何?




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筋膜のイラスト

 Ida P.Rolf博士は、『筋膜は構造の器官であり、三次元空間で身体を正しく保つための器官である。』と述べています。​​ 

 筋膜は、皮下組織から存在する白く薄い膜であり、筋肉だけを包む膜と思われがちですが、骨、内臓器官、血管、神経など身体のあらゆる構成要素を包みこみ、それぞれの場所に適正に位置するよう支えています。​​​​ ​つまり、人体は、全身が筋膜という容れ物で中身を傷つけないように包まれているのです。​​

筋膜の構造

 また筋膜は、コラーゲン組織のため可塑性に富んでいます。 怪我や緊張など様々な内的・外的ストレスによって短縮や過緊張や他の筋膜と癒着して変形します。

筋膜の捻れ

例えると、、『セーター』​

 セーターは引っ張るとストレスは様々な方向へ広範囲に伝わります。 そしてそのストレスがセーターの伸縮限界を超えるとベストは縒れてしまい、このような状態が人体の中でも起きていると考えられています。




2.筋膜の役割



  1. 各組織を保護する作用​​
  2.  組織間の摩擦や衝撃などによる刺激から組織を保護します。


  3. 筋収縮時の滑りを助ける作用​​
  4.  筋収縮には筋線維が伸び縮みする動きが伴い、これによって起こる筋肉同士の摩擦を減らし、スムーズな動きをサポートしています。


  5. 各組織を支える作用​​​​
  6.  筋膜が適度に緊張することで、各組織の位置や形を保つ役割があります。 そのため身体が動いたり、衝撃が加わっても臓器や血管の位置を元の位置に戻すことができます。

筋膜の役割



3.筋膜機能が破綻する要因とは


 筋膜はコラーゲンで出来ており、85%が水分と言われています。 水分の枯渇やストレス、長時間の同じ姿勢(デスクワークなど)、柔軟性の低下などが要因となり、筋膜同士が癒着してしまい、筋肉の動きを阻害してしまいます。

【筋膜の三大障害】​
短縮、ねじれ、癒着​

​【機能を破綻させる因子】​

  • 長時間の同じ姿勢​
  • 無理な動作の繰り返し
  • 過度な運動​
  • 炎ケア不足​
  • ストレス
  • 外傷や手術等による結合組織間の癒着​
  • 水分、栄養の不足 など​
  •  筋膜機能の破綻には生活習慣の乱れが大きく影響します。 筋膜は様々な施術によって元に戻すことは可能ですが、生活習慣の乱れが続く限り症状が出たり治ったりを繰り返してしまいます。




    4.筋膜治療の有用性について


     ご存知の方も多いと思いますが、筋膜治療の代表的なものとして筋膜リリースというテクニックがあります。

    🔶筋膜リリースとは

     穏やかな圧力と弾性・膠原線維を意識した持続伸張などにより膜組織のねじれを元に戻し、可動性や伸張性の改善を目的としたテクニックです。 筋膜リリースのゴールは筋膜制限を解除し身体平衡を元に戻して、影響を受けた領域に血流量を増やす血管運動神経の反応を引き出し(ヒステレーシス)、 リンパドレナージを改善することで軟部組織固有感覚の感覚機構をリセットすることにあります。


    🔸効果・効能

     アライメントの改善、急性・慢性の疼痛軽減、パフォーマンスの向上、退行変性の予防  など

     筋膜リリースによる筋膜異常の改善によって、組織への血流量が増加し、リンパの流れなどが改善することで軟部組織固有感覚の感覚機構をリセットすることが期待できます。

     ハムストリングスのスタティック・ストレッチ(以下、SS)と筋膜リリースの効果を比較すると筋膜リリースの効果は1日以上継続し、SSに比べ他動運動時の伸張性の改善あるいは疼痛閾値の上昇を期待できる。 (勝又泰貴ら:筋膜リリースの効果-即時効果と持続効果に関する検討)

     SSでは、ゴルジ腱器官の活性化は少なく顕著な反応は起こさないとされていることから、SSは筋組織の硬結を改善し伸張性を向上させることはできますが、ゴルジ腱器官を介した神経学的な対象筋の筋緊張低下を期待することはできません。 それに対して筋膜リリースの穏やかな圧力と持続的伸張は筋にリラクセーション効果をもたらし、筋-腱移行部に存在するゴルジ腱器官にも伸張刺激を直接入れることでその働きを活性化させ狙った筋を抑制し、伸張しやすくすることができます。

     患者様のモチベーションを維持していくことは常に課題となりますが、筋膜リリースのように即時的な効果があることで心理的にも治療に対してのモチベーションが向上しやすく、積極的な治療への取り組み、自宅でのセルフエクササイズも継続的になり、治療の効果が向上する要因になると考えられます。


    引用・参考文献

  • 竹井仁 監訳:人体の張力ネットワーク 膜・筋膜 最新知見と治療アプローチ​
  • 勝又泰貴ら:筋膜リリースの効果-即時効果と持続効果に関する検討-​
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