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健康をテーマに『身体と向き合う』ための豆知識を配信していきます。

腱鞘炎って何?〜病態とセルフケアについて〜

腱鞘炎

腱鞘炎に関する投稿です。 腱鞘炎はなかなか改善しにくい上に、改善しても繰り返し痛みが出現してしまうケースも多くあります。 疾患や症状に対してリテラシー(知識)を身につけることも予防や症状改善のために必要なことですので、是非『気づき』のきっかけにしていただければと思います。

1.腱鞘炎って何?

腱鞘炎の病態

 人体には、骨と筋肉をつないでいる腱を包み、腱が滑らかに動くよう支える滑車のような働きをする『 腱鞘(けんしょう) 』という組織があります。 この腱鞘が何らかの原因で炎症を起こして分厚くなり、狭くなると腱がスムーズに通過することができず摩擦を生じてしまう症状が「腱鞘炎」です。​​

🔶腱鞘炎になりやすいストレス因子

  • 重労働
  • 同一姿勢
  • 食生活
  • 睡眠
  • 筋力低下
  • 精神的なストレス
  • 既往歴
  • 手術
  • など

    2.腱鞘炎の原因

    腱鞘炎として代表的なものは2つあります。

    通常、眼の「網膜」で見た情報は、「視床」を経由して、「視覚野」に送られ、「見ている」として意識されます。

  • ドゥ・ケルバン腱鞘炎
  •  親指を伸ばす腱が狭窄されて起きる。 親指を大きく広げた時、手首の手の甲側に出る2本の腱と手首の腱鞘に摩擦が生じ炎症が起きて発症します。

  • バネ指(弾発指)
  •  指を曲げる腱が狭窄されて起こる『指の腱鞘炎』。 腱鞘部分にストレスが生じることで炎症が起こり、さらに進行すると引っ掛かりが生じ、ばね現象が起こります。

    腱鞘炎の注意点
    3.腱鞘炎の病態とは
    腱鞘炎の好発部位

    母指の使いすぎに伴うストレスによって、腱鞘が肥厚したり、腱の表面が傷んだりして、さらにそれが刺激し、悪循環が生じると考えられています。

    特に手背第一コンパートメントは腱鞘の中に2本の腱が走行しているため摩擦が生じやすい構造となっています。

  • 炎症を起こす部位
  • 存在を知覚しているのに、認識できないという状態。

    1. 短母指伸筋腱​​​
    2. 主に母指を伸ばす働きをする腱の一本。

    3. 長母指外転筋腱
    4. 主に母指を広げる働きをする腱の一本。

    5. 腱鞘​​
    6.  ①と②の腱が通るトンネル。

  • 症状
  •  ​手首の母指側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れが生じます。 また母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。

    4.腱鞘炎の治療法とプロトコル

    ​ 腱鞘炎の症状や痛みが続いてる期間に応じて変わりますが、保存療法と手術療法に分けられます。​​

    【保存療法】

  • 手関節の固定による局所の安静​​​
  • (シーネ固定、テーピングなど)​

  • 薬物療法​​
  • 局所に対する外用薬、場合により経口の非ステロイド抗炎症剤を服用する。

    ※改善しないときや再発を繰り返す場合は、、​

    【手術療法】

  • 腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)など​​​
  •  手術後は特別なリハビリテーションは要しないが、局所に対するアイシング、前腕筋群のストレッチなどのコンディショニングが大切である。

    ※腱鞘炎の痛みは放置しないで!

     過度な負荷を避け、安静することで2〜3週で寛解することもありますが、放っておくと重症化し、慢性症状になってしまうケースも多々あります。 疼痛が出現した場合はお早めに専門機関にて治療やケアに関するアドバイスをもらいましょう❗️​

    5.セルフケアについて

     腱鞘炎の痛みがなかなか引かないのは、そこ(痛みがある場所)にストレスがかかる因子が残っている証拠です。 症状は『結果』なので、必ずそこに至るまでの『原因』に目を向ける必要があります。 今回のセルフケアは柔軟性や可動性を改善することで痛みが出現してる場所へのストレスを軽減させることを目的としたストレッチです。 動きや伸びている場所を意識しながら実施してみましょう。

    1. 前腕ストレッチ、マッサージ​
    2. 指を動かす筋肉は前腕に付着している筋肉が多いです。 前腕部の筋肉を直接マッサージで局所的にほぐすことも効果的ですが、ストレッチをすることで より深部の組織まで伸ばすことが伸ばすことができるため痛みのない範囲で実施してみてください。

      前腕ストレッチ、マッサージ​

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    3. 広背筋ストレッチ
    4.  広背筋は背中から肩に付着する人体で一番大きな筋肉です。 同一姿勢や重労働などで硬くなりやすく、広背筋が硬くなることで姿勢の乱れや肋骨の動きを制限してしまうため、 間接的に肘や手の筋肉に負担がかかってしまいます。こまめなストレッチをお勧めします。

      広背筋ストレッチ

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    5. 肩甲骨廻し​​
    6.  肩甲骨は上腕骨の動きに合わせて動く肩甲上腕リズムという動きがあります。 肩甲骨周囲の筋肉が硬くなり、肩甲骨と上腕骨の歯車が崩れると肘や手の筋肉に負担がかかってしまいます。 肩甲骨の動きを整えることで不良姿勢の改善や手首の負担軽減にも繋がります。ストレッチに関しては下記投稿を参考にしてください。

      肩甲骨廻し

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    7. 胸椎回旋(上半身回旋)​​
    8.  手の痛みなのに背骨?と感じるかもしれませんが、指を動かす筋肉は筋膜を介して背骨に付着している筋肉が多く、 胸椎の柔軟性が低下することで姿勢が乱れて手を動かす筋肉への負担が増加します。 痛みがある部位への処置をしながら徐々に身体の環境を整える体操として実施してみてください。

      胸椎回旋、上半身回旋

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    9. テーピング​
    10. テーピングに関してはInstagramに詳細投稿しておりますので、ご確認ください。

      テーピング

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